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奴隷(どれい、英:slave)とは、人間でありながら他人の所有の客体、つまり所有物とみなされる者をいう。
奴隷という文化形態は、世界のあらゆる地域、時代に広範に見られる。わけても、戦争の勝者が捕虜や侵略、征服された側の民族を奴隷として所有、売買、使役することは、世界中に共通する点である。奴隷を容認する社会様式のことを奴隷制と呼ぶ。
労働や兵役に充てられることが多く、ほかにも神への生贄に捧げられることもある。
ここから転じて、自己の自由を認められず、性的行為などを強要される人間のことを奴隷、ないしは性奴隷と呼ぶことがある。
余談ながら、ヒトのほかにハチやアリなどの社会性昆虫にも、人間の奴隷制と同じような行動をとるものが存在する。
例えばサムライアリは、兵隊アリという屈強な軍隊を持つが、労働力である働きアリが存在しない。その代わりに別の種であるクロヤマアリの巣を襲撃し、働きアリやサナギを強奪して自分の巣へと運び、死ぬまで巣を支える奴隷として自身たちの幼虫の世話や巣作り、餌集めを強要する。
言うまでもないことだが、日本をはじめとする現代社会においては、奴隷や奴隷制は非人道的であるとされ、国際連合でも奴隷に関する条約が発効している。
ちなみに過激派組織といわれるISIL(いわゆるイスラム国)は、イスラム教の聖典であるコーランの解釈に基づき、奴隷制度の復活と運用を国際社会に向けて表明している。