時が下って昭和の末頃になると、漫画、SF、アニメなどを好む人達が、それらのパロディ(二次創作)を作り発表するため、あるいは自らのオリジナル作品を作って発表するために同人を結成し、同人誌を自費出版するという事が多く行われるようになった。コミックマーケット(コミケ)が肥大化していったのもこの頃である。
このような自費出版活動をする同人を「サークル」とも呼ぶようになり、また、同人という集まりを作らず単独で自費出版する人も多く現れた。後者は特に「個人サークル」と呼ばれる事もあり、言葉の意味としてはおかしいものの、すでに定着した言い方となっている。
現在は、立派な印刷・装丁の同人誌や、きちんとパッケージングがされた同人ソフトなども多々存在し、また「とらのあな」をはじめとする書店群が大規模な同人誌流通市場を形成しており、ダウンロード販売サイトも多数存在するため、ひと口に「同人」「同人誌」と言っても、その内容と裾野はかなり幅広い。
矢野経済研究所の調べによると、2011年度の同人誌の市場規模は690億円に達しており、アイドル産業(同630億円)やJリーグ(2012年度営業収入773億円)に並ぶ経済市場を形成するに至っている。