演劇とはいえ、内容はすべて音楽と登場人物の踊りだけで表現されるという特殊な形式であり、台詞がないのが原則であるため、ストーリーを伴う作品の場合、観る側はあらかじめそのストーリーを知っていなければならないという一般的にはかなりハードルの高い表現である。
ただし、バレエには似たような表現形式であるオペラや能楽などに較べ、萌え的に差別化可能な特徴がある。それはバレエの主役であるバレリーナの衣裳が極めてエロティックであるという点である。
とくにクラシックバレエの典型的な主役バレリーナはクラシックチュチュという裾の跳ね上がった変則的なミニスカートを穿いており、踊りの動きによって胯間がしばしば露出する。バレリーナの胯間は衣装の一部である高級下着のようなもの(ツン)で覆われており、その下にさらにタイツを穿いているので厳密にはパンチラではないが、その萌え的効果はパンチラに匹敵、場合によってはそれを上回るエロティックなイメージを形成する。
だが、伝統の名のもとにバレリーナの股間露出は芸術的表現の一部として正当化されている。一般公衆の前であられもない姿態を堂々と公開することが可能な表現形式、それがバレエなのである。